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江戸の梅雨明けと三味線の音色

江戸の梅雨明けと三味線の音色


こんにちは、﨑秀五郎です。


梅雨が明け、夏本番がやってきました。蝉の声が賑やかに響き、青空が広がるこの季節は、心も身体も軽やかになります。今日は、江戸時代の梅雨明けの生活と三味線の音色についてお話ししたいと思います。


江戸時代の梅雨明け


江戸時代の人々は、現代とは異なる方法で夏を迎えていました。住居は通気性を重視し、障子や襖を開け放して風を通し、竹やすだれを使って日差しを和らげる工夫をしていました。軽装の着物や浴衣を身にまとい、風通しの良い装いで暑さを乗り切りました。


食べ物も夏仕様です。きゅうりや茄子などの夏野菜を中心に、冷やし茶や水で涼を取りました。氷水やかき氷のような冷たい食べ物も人気でした。夏の風物詩として風鈴が使われ、涼しげな音を楽しむ文化もありました。


夏の夜には花火大会や夏祭りが各地で行われ、人々は浴衣を着て夜店を楽しみました。これらの祭りは、暑い夏の一服の清涼剤となり、人々の心を和ませました。


三味線と夏の音色


梅雨が明け、晴れ渡る空と共に、三味線の音色もまた一段と澄み渡ります。

これは湿った空気からの乾燥から皮が強く引っ張られるからです。急激な乾燥で皮が破れてしまうので日本の夏は三味線の皮には向いてない楽器というわけです。

夏場の電車移動で急激にクーラーの効いたところに剥き出しの三味線を運ぶ前にケースに入れた状態で涼所に時間程おいてケースから出すように気休めですが、私はそうしています。

オマジナイですね(笑)


端唄は江戸の風情と共に、人々の生活や心情を表現するものです。特に、夏の端唄は涼やかで、聴く人の心を癒やす力があります。江戸の人々が自然と調和しながら生活していたように、私たちも三味線の音色を通してその情景を感じていただければと思います。


この夏も、三味線の音色と共に皆様に涼やかなひとときをお届けできるよう、一音一音に心を込めて演奏して参ります。


最後に


江戸時代の梅雨明けの生活を感じながら、現代の生活に取り入れることができるヒントも多くあります。

風鈴の音や涼しげな浴衣、冷たいお茶など、小さな工夫で夏を快適に過ごしましょう。


﨑秀五郎

 
 
 

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