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年の瀬に寄せて 〜音で紡ぐ、伝統の未来〜

師走の風が心を引き締める季節となりました。

今年も多くの方に邦楽の音色に触れていただけたこと、そしてその喜びを共に感じられたことに、深い感謝を申し上げます。


日本の伝統音楽は、時代を越え、人々の心を温める力を持っています。

その音色には、四季の移ろい、日々の喜び、時には切なさが込められ、まさに「日本人の心」とも言える文化の結晶です。

しかし、時代とともに邦楽が身近な存在ではなくなりつつあることも事実です。


だからこそ、私たち邦楽に携わる者は、その魅力を次世代に伝え、さらには多くの方に広めていく使命を感じています。

今年はささやかながらも、邦楽の普及や継承に努めてまいりました。喜びを共に分かち合い、ときに励まし合った大切な存在のぬくもりが、いまだ私の心に息づいています。

その見えぬ手がそっと背を押してくれるように、彼女と紡いだ時間が今も私を導いてくれるのです。


来年もさらに一歩進み、邦楽の美しさを新しい形で皆様にお届けしたいと考えています。

伝統を守るだけでなく、その音色を現代に響かせることで、新たな感動を生む架け橋となれるよう、努力を続けてまいります。


年の瀬も押し迫り、忙しい日々かと思いますが、どうぞ皆様、心穏やかに新しい年をお迎えください。

そして、来年も邦楽の調べが皆様の暮らしに寄り添うひとときとなりますように。


これからも日本の音楽文化を愛し、共に未来へ紡いでいきましょう。

ありがとうございました。


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響き合う

音の記憶は 朽ちぬとも

詩(うた)は背を押し

未来へと鳴る

 
 
 

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